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櫟本・和爾下神社
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2022年9月24日 (土)
和爾下神社は奈良県天理市櫟本町宮山(大和国添上郡)にある神社。祭神は大己貴命・素盞嗚命・稲田姫命(由緒書)。東大寺山古墳(和爾下神社古墳)の上に鎮座する。現在は牛頭天王信仰の神社となっているが、元々は和爾氏やその一族の柿本氏・櫟井氏の氏神だったと思われる。官社。村社。治道社(はるみちしゃ)、春道社、牛頭天王社、柿本宮、柿本上宮とも呼ばれた。あるいは横田の和爾下神社を下治道天王、櫟本の和爾下神社を上治道天王という。『延喜式』「神名帳」に「和爾下神社二座」のうちの各1座を両和爾下神社とみなすことが多い。神宮寺として柿本寺があった。
- 奈良時代:既に神宮寺として柿本寺があった。奈良時代の瓦が出土している。
- 769年(神護景雲3年):東大寺領の櫟庄の水路を和爾下神社の参道沿いに整備したという(『東大寺続要録』)
- 927年(延長5年):延喜式成立。神名帳に記載。
- 1184年(元暦1年):「柿本朝臣人麻呂勘文」に「添上郡石上寺傍有杜、称春道杜、其杜中有寺、称柿本寺、是人丸之堂也、其前田中有小塚、称人丸墓」とある。
- 鎌倉時代:「柿本宮曼荼羅図」成立。
- 室町時代:柿本寺が櫟本町高品に移転。
- 1732年(享保17年):郷士森本宗範、歌塚を建立。
(由緒書、日本歴史地名大系)
境内
- 本社:桃山時代の造営。
- 東大寺山古墳:全長110mの前方後円墳。
- 歌塚:東大寺山古墳の陪冢。柿本人麻呂の墓とも。1732年(享保17年)建立の碑石が立つ。揮毫は宝鏡寺宮理豊女王。
- 若宮神社:境内摂社。
- 大年神社:境内摂社。
- 稲荷神社:境内摂社。
- 琴平神社:境内摂社。
- 熊野神社:境内摂社。
- 厳島神社:境内摂社。
- 十二神社:境内摂社。
- 天照皇太神社:境内摂社。
- 住吉神社:境内摂社。
- 天満神社:境内摂社。
- 恵比寿神社:境外摂社。
- 金刀比羅宮:境外摂社。
- 猿田彦神社:境外摂社。
- 御旅所:お仮殿がある。
- 在原神社:関連。奈良県天理市櫟本町市場垣内。
- 高良神社:関連。奈良県天理市櫟本町長寺。長寺という古代寺院があった。
- 八幡神社:関連。
- 高オカミ神社:関連。
- 柿本神社:関連。奈良県天理市櫟本町高品。元は歌塚のそばにあったが柿本寺と共に移転。現存不詳。