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相模・六所神社
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2019年12月1日 (日)
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2019年12月1日 (日) 時点における最新版
六所神社(ろくしょ・じんじゃ)は、神奈川県中郡大磯町(相模国余綾郡)にある神社。相模国総社。祭神は稲田姫命。素盞嗚命・大己貴命を合祀する。寒川神社などの祭神も合祀しているはずだが不詳。一宮寒川神社などの神輿が集う国府祭が有名。関東祈祷所か。郷社。旧称は柳田大神、柳田野六所宮。相模国府祭関連旧跡。(参考:同名神社六所神社)
歴史
崇神天皇2年、出雲国から分霊して創建したと伝える。柳田大神と称していた。国府が余綾郡に移転すると相模国一宮の寒川神社、二宮の川勾神社、三宮の比々多神社、四宮の前鳥神社、五宮に準する平塚八幡宮が合祀されて六所神社と称した。ただし、相模国府の所在は不詳で、移転があったかも明らかでない。
中世には鎌倉幕府の祈願所として重視された。1180年(治承4年)、駿河国に向かう途中の源頼朝が「相模国府六所宮」に着いたと『吾妻鏡』にある。1192年(建久3年)の勝長寿院で行われた鎌倉幕府による後白河法皇四十九日忌に「六所宮」の僧も出仕したという。また北条政子の実朝出産の時に頼朝が安産祈願した神社の中に「惣社 柳田」が記されている。 1505年(永正2年)、1544年(天文13年)には後北条氏により社殿が修復されている。1591年(天正19年)、徳川家康は朱印地50石を寄進した。 近世の別当は真言宗真勝寺(現在は東寺真言宗)で、その他、国府新宿の宝積院と蓮華院、国府本郷の宝前院、寺坂村の王福寺が供僧として奉仕した。
(国史大辞典、日本歴史地名大系)