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神宮 (奈乙)
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2023年8月26日 (土)
神宮は韓国慶尚北道慶州市塔洞にあった新羅王室始祖の赫居世王を祀る祠廟。赫居世王の生誕地に建てられたという。同じく「神宮」とも呼ばれた慶州・始祖廟と共に、日本の「神宮」(伊勢神宮)の語源とする見方もある。奈乙の神宮と始祖廟は同一施設という見方もある。
『三国史記』「新羅本紀」によると、487年2月に21代〓知王(在位479-500)が赫居世王の生誕地の奈乙に神宮を創設。一方、『三国史記』「祭祀志」では異なる内容を記しており、22代智証王(在位500-514)の代の創建とする。奈乙がどこかについては明示はされていない。『三国史記』には赫居世王は楊山の麓の蘿井のそばで卵から生まれたとあり、蘿井は現在も慶州市内に伝承地がある。神宮があったとすれば、この蘿井の周辺にあったことになる。