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鳴川寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
2022年10月12日 (水) 時点におけるWikiSysopKARASUYAMA (トーク | 投稿記録)による版
鳴川寺(なるかわでら)は、大和国添上郡(奈良県奈良市東鳴川町)にあった南都仏教寺院。鳴川千坊という大伽藍があったというが、不詳。興福寺一乗院に属したという。興福寺関連旧跡。のち善根寺という寺が残ったがこれも廃絶した。近くの応現寺の不空羂索観音は善根寺の旧仏という。大和と南山城にまたがるこの地域は南都僧が山中に籠って修行した地帯で、浄瑠璃寺、岩船寺、山城・随願寺、中川寺、鳴川寺が建てられ、平安時代から室町時代までの多くの石仏も残る。南都浄土教の行場として栄えた。 伊勢金剛証寺の縁起の中で、空海が善根寺の明星石で求聞持法を行ったと語られるが、なぜ善根寺と虚空蔵信仰が結び付けられたのか不明だ。 (日本歴史地名大系ほか)