出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2015年4月12日 (日)
桐柏宮(とうはくきゅう)は、中国浙江省の天台山にある、道教全真教南宗派の拠点となっている道観。桐柏観ともいう。王子晋(山王元弼真君)を祀る。日本の天台宗総本山である比叡山の鎮守神日吉大社を山王権現と呼ぶのは、ここに因んだものと思われる。
唐代、嵩山で潘師正から上清派の全ての秘法を授かったという司馬承禎が住した。景雲2年(711)、睿宗から長安に召喚されたとき、再建を請願している。開元9年(721)、玄宗が長安に呼び、彼に師事する。(土屋昌明、2002『神仙幻想』春秋社)