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禅智院
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2024年8月6日 (火)
禅智院(ぜんちいん)は、滋賀県高島市にある臨済宗寺院。本尊は地蔵菩薩。中世は尼門跡だったが、江戸時代には門跡扱いはされていない。水尾神社別当。近代には尼門跡に準ずる御由緒寺院となった。臨済宗南禅寺派。高島尼御所。近江御所。山号は初杣山。
歴史
- 1280年(弘安3年)、鐘山道栄が創建。以後、水尾神社の別当となる。元は通玄寺末だった。
- 1510年(永正7年)、細川高国が禁制制札を立てた。
- 1567年(永禄10年)、龍渓聖玉が復興。伏見宮出身の女性皇族が住職を務めることが多かった。近世中期以降は霊鑑寺門跡が兼務した。
寺領朱印地122石。正伝寺が戒師を務め、また菩提寺となった。 (『日本歴史地名大系』ほか)
組織
住職
世数 | 名前 | 生没年 | 在職年 | 略歴 |
---|---|---|---|---|
1 | 鐘山道栄女王 | 生没年不詳 | 1280-? | 将軍宗尊親王王女。 |
1 | 龍渓聖玉女王 | ?-1611 | 1567-? | 中興。伏見宮邦輔親王王女。1611年(慶長16年)10月14日死去。湲渓聖玉とも。 |
2 | 円珠聖栄女王 | ?-1629 | 伏見宮邦房親王王女。1629年(寛永6年)12月12日死去。 | |
3 | 雲嶺聖慶女王 | ?-1642 | 伏見宮貞清親王王女。1631年(寛永8年)11月26日曇華院で喝食登壇。1638年(寛永15年)11月21日、祝髪受戒。1642年(寛永19年)7月21日死去。 | |
4 | 豊安聖竺女王 | 1634-1670 | 伏見宮貞清親王王女。初名は豊安聖隆。のち曇華院門跡に転住して仙岳聖竺に改名。墓所は曇華院宮墓地。 | |
5 | 光運聖貞 | 久我家出身。久我広道の娘。 | ||
6 | 仰堂聖高 | 三条家出身。三条実治の娘。 | ||
7 | 祥山宗真女王 | 1715-1763 | 霊鑑寺3世。伏見宮邦永親王王女。墓所は霊鑑寺宮墓地。 | |
8 | 観山宗恭女王 | 1769-1821 | 霊鑑寺4世。閑院宮典仁親王第二王女。歓山とも。墓所は霊鑑寺宮墓地。 | |
9 | 法山宗諄女王 | 1816-1890 | 霊鑑寺5世。伏見宮貞敬親王王女。墓所は宗諄女王墓。 | |
平賀禅道 | 1932年(昭和7年)在職[1] | |||
平賀祖心 | 本務は霊鑑寺。(「尼門跡の言語生活からみた女房詞の研究」) |
「陵墓陵印掲示板」も参照[2]