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真宗大谷派札幌別院
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
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真宗大谷派札幌別院(しんしゅうおおたには・さっぽろ・べついん)は、北海道札幌市中央区にある真宗大谷派の別院。近代に成立した新しい別院で、明治政府から北海道の開拓と教化を命じられた東本願寺の活動拠点だった。西北2kmに本願寺札幌別院がある。(参考:同名寺院札幌別院)
歴史
1869年(明治2年)8月、財政逼迫する政府は、佐幕派だった東本願寺の資金力と組織力に目をつけ、北海道の開拓と教化を命じた。当時、戊辰戦争で幕府軍に付いた多くの藩が北海道へと送り込まれていた。翌年2月、法嗣であった大谷光瑩(現如)(のちの東本願寺22代)が100人以上の随員とともに北海道に向かい、7月に函館に入港。同月中に札幌に到着し、茅葺きの仮堂を建て東本願寺管刹と称したのが起源となった。4年、越後光円寺(新潟県新潟市江南区。明治2年現在地移転)の旧本堂を譲り受け、正式な本堂とした。9年の制度改正で札幌別院になったと思われる。現在の本堂は、1891年(明治24年)に竣工して翌年8月遷仏式をおこなった。旧堂も旧御堂と称して現存している。1911年(明治44年)、旭川支院が昇格して旭川別院となった。2012年(平成24年)現在、北支院、北三条支院、豊白支院、円山支院、山鼻支院、現来寺支院がある。また西南西2.5kmの藻岩山に大谷光瑩や門徒の遺骨を納める北海御廟がある。 (木場明志監修、2012『別院探訪』真宗大谷派宗務所出版部)