宥清寺

出典：安藤希章著『神殿大観』（2011-）

宥清寺（ゆうせいじ）は、京都府京都市上京区滝ケ鼻町にある日蓮宗の本山寺院。日隆門流。本門仏立宗の本山。山号は青柳山。

歴史

近世まで

1308年(延慶1年)鷲山寺開山の日弁が二条西洞院に創建。日弁に帰依した日寿（のち2世）が藤原定家の旧邸を寄進して伽藍としたという。 当初は本門寺と称し、鷲山寺末だった。1310年(延慶3年)日寿が鷲山寺から本尊と日蓮像（日蓮が自ら彫り自ら開眼したという）を本門寺に遷座。1467年(応仁1年)応仁の乱。日薗の代に丹波亀山（京都府亀岡市稗田野町奥条山内）に移転。 1599年(慶長4年)日要、丹波から新在家近衛通に移転。丹波にも丹波・本門寺（京都府亀岡市本町）が残る。 1611年(慶長16年)小川上立売上る挽木町に移転。1694年(元禄7年)、下竪町の天台宗宥清寺を改宗し本門寺本尊を奉遷し、京都・妙蓮寺末となった。1821年(文政4年)9月28日、火災。1860年(万延1年)、日耀（日扇の師）が宥清寺に入寺。

近代以降

1869年(明治2年)1月10日、日扇が宥清寺に入る。ただし日扇は住職とならず、就任年代ははっきりしないが弟子の御牧日聞を住職に就かせる。 1880年(明治13年)3月15日、宥清寺前に本門仏立講親会場を開設。

1933年(昭和8年)北東300mの現在地に移転？。旧地は仏立霊地となった。 同年、本門法華宗の特別教区の本寺となる。1941年(昭和16年)合同法華宗の結成に伴い、本山の寺格を得る。 1946年(昭和21年)、本門仏立宗を組織した。1947年(昭和22年)、山号を本門仏立山に改称。

（『宥清寺』）

組織

住職

• 1日弁（1239-1311）<>：越後阿闍梨。鷲山寺開山。1311年(応長1年)死去。
• 2日寿（?-1337）<>：妙経寺開山。日弁の弟子。藤原定家の末裔という。1337年(延元2年/建武4年)死去。蓮秀。
• 3日朝（生没年不詳）<>：
• 4日慶（生没年不詳）<>：
• 5日満（生没年不詳）<>：
• 6日浄（生没年不詳）<>：
• 7日薗（生没年不詳）<>：
• 8日〓（生没年不詳）<>：〓は「門」に「堂」。
• 9日能（生没年不詳）<>：
• 10日永（生没年不詳）<>：
• 11日銀（生没年不詳）<>：
• 12日近（）<>：1583年(天正11年)死去。
• 13日要（）<>：1636年(寛永13年)死去。
• 14日弘（）<>：1636年(寛永13年)死去。
• 15日逮（）<>：1666年(寛文6年)死去。
• 16日清（）<>：1664年(寛文4年)死去。
• 17日俊（）<>：1697年(元禄10年)死去。
• 18日円（）<>：1748年(寛延1年)死去。本興院。妙蓮寺30世。
• 19日證（）<>：1719年(享保4年)死去。信要院。
• 20日順（）<>：1728年(享保13年)死去。信了院。
• 21日妙（）<>：1751年(宝暦1年)死去。心具院。妙蓮寺32世。
• 22日示（）<>：1748年(寛延1年)死去。在延院。
• 23日紹（）<>：1745年(延享2年)死去。円教院。
• 24日暁（）<>：1749年(寛延2年)死去。英学院。
• 25日濶（）<>：1755年(宝暦5年)死去。本光院。
• 26日暁（）<>：再任。
• 27日浄（）<>：1782年(天明2年)死去。栄光院。
• 28日浩（）<>：1779年(安永8年)死去。恵遠院。
• 29日典（）<>：1781年(天明1年)死去。青龍院。
• 30日顕（）<>：1789年(寛政1年)死去。英樹院。
• 31日穏（）<>：1793年(寛政5年)死去。円常院。
• 32日行（）<>：1793年(寛政5年)死去。唱導院。妙蓮寺38世。
• 33日住（）<>：1821年(文政4年)死去。全珠院。
• 34日実（生没年不詳）<>：文龍院。
• 35日意（）<>：1833年(天保4年)死去。深種院。
• 36日耀（1811-1863）<1860->：1863年(文久3年)死去。心光院。妙蓮寺47世。本門仏立宗開祖長松日扇の師。
• 37日近（生没年不詳）<>：経歴不詳。本門仏立宗の法脈には入れられていない。
• 38日聞（1853-1911）<>：御牧現喜。本門仏立宗開祖長松日扇の弟子。1911年(明治44年)死去。信解院。のち本門仏立宗講有2世。鷲山寺83世。妙蓮寺54世。本門法華宗管長。
• 39日宥（1888-1960）<1911->：御牧清勤。日聞の子。1911年(明治44年)宥清寺住職。1960年(昭和35年)死去。随義院。のち講有12世。
• 40日声（1875-1938）<>：亀井日声。この代から講有が住職を兼務。1983年(昭和58年)死去。隆声院。講有9世。
• 41日淳（1872-1956）<>：西村日淳。1956年(昭和31年)死去。要解院。講有10世（7世も）。
• 42日颯（1883-1963）<>：梶本日颯。1963年(昭和38年)死去。天真院。講有11世。
• 43日宥（1888-1960）<>：再任。講有12世。
• 44日如（1893-1959）<>：亀井日如。1959年(昭和34年)死去。明鏡院。講有13世。
• 45日颯（1883-1963）<>：再任。講有14世。
• 46日晨（1899-1984）<>：田中日晨。1984年(昭和59年)死去。信照院。講有15世。
• 47日幹（1898-1993）<>：小山日幹。信誠院。講有16世。
• 48日峰（1898-1990）<>：加歴。長松現延。長松寺住職。宥清寺執事長。長松院。
• 49日養（1902-1986）<>：石岡日養。1986年(昭和61年)死去。信得院。講有17世。
• 50日地（1916-1987）<>：西村日地。1987年(昭和62年)死去。信要院。講有18世。
• 51日裔（1913-2017）<>：梶本日裔。華洛院。講有19世。

（以上の人名は1989『宥清寺』による。梶本日裔の世数が現状と異なるが、1989年(平成1年)以後に加歴が加えられて世数も変更されたか？）

• 53日彰（1886-1941）<>：加歴。伊達清徹。妙導寺開山。『松華松毬』など著書多数。
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• 60日裔（1913-2017）：梶本日裔。講有19世。
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• 64日丞：野崎日丞。講有23世。
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• 66日開：山内日開。講有25世。
• 67日良：高須日良。講有26世。

（本門佛立宗ウェブサイトなど）