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京都・平等寺

出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)

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(?子院)
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==子院==
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*柳之坊:[[聖護院]]末の[[若王子・円成寺]]を兼務したらしい。
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*薬王院:因幡堂執行職。大黒天、歓喜天、不動明王を祀る。[[八坂神社少将井御旅所]]少将井社を管理した(都名所図会)
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*西之坊:医王寺。[[清閑寺]]を兼務した。
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*柳之坊:稲荷氷室秋葉、虚空蔵を祀る。聖護院末の若王子・円成寺を兼務したらしい。本山派の「諸国先達」の一つに挙げられている(『踏雲録事』)
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*西之坊:金毘羅を祀る。医王寺。清閑寺を兼務したらしい。聖護院門跡の院室や「寺務」を兼務した。
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*桂芳院:稲荷、不動、役行者を祀る
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*長伯寺:裸形阿弥陀仏を祀る。二条天皇の后の御願で円仁が造立したという。
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*金蓮寺:春日作の阿弥陀仏を祀る。誓願寺本尊(焼失)と同体だという。粟島明神、妙見菩薩を祀る
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*角之坊:稲荷大明神を祀る
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file:因幡薬師平等寺 (3).jpg|本堂
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file:因幡薬師平等寺 (4).jpg|扁額
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2024年1月17日 (水) 時点における版

平等寺

平等寺(びょうどうじ)は、京都府京都市下京区因幡堂町にある薬師信仰真言宗寺院。本尊は薬師如来。真言宗智山派。元は天台宗園城寺末で、聖護院修験道本山派とも関係したらしいが不詳。因幡堂因幡薬師。山号は福聚山。(参考:同名寺院平等寺

目次

歴史

平等寺(因幡堂)(国土地理院空中写真より)

997年(長徳3年)、因幡国の賀露津(鳥取港)の海に霊光があり、国司の橘行平が漁師に調べさせると薬師如来像がみつかった。菖蒲廃寺因幡・座光寺に一時祀られていたとも。1003年(長保5年)4月、平安京の烏丸高辻の橘行平の邸宅に薬師像が飛来した。橘行平が仏堂を作って祀った。子(孫)の橘光朝が1171年(承安1年)高倉天皇から勅額を賜り、平等寺と称した。『一遍上人絵伝』では橘行平が夢想で海中に薬師如来像を発見したのは951年(天暦5年)のこととする。

元は天台宗園城寺末・聖護院末だったが、近世には真言宗智積院末になったらしい。

  • 1097年(承徳1年)1月21日、焼失(中右記)。
  • 1103年(康和5年)11月16日、焼失(本朝世紀)。
  • 1108年(天仁1年)2月8日、焼失(中右記)。
  • 1143年(康治2年)10月13日、焼失(百錬抄)。
  • 1153年(仁平3年)4月15日、焼失(百錬抄)。
  • 1159年(平治1年)11月26日、焼失(百錬抄)。
  • 1161年(応保1年)、後白河上皇が御幸。
  • 1171年(承安1年)4月、高倉天皇が勅命を下して平等寺とした。
  • 1177年(治承1年)4月28日、焼失(「山槐記」1179年(治承3年)2月28日条)。
  • 1246年(寛元4年)6月6日、焼失(百錬抄)。
  • 1249年(建長1年)3月23日、焼失(百錬抄)。
  • 1279年(弘安2年):一遍が参詣。
  • 1391年(元中8年/明徳2年)11月10日、焼失(南方記伝)。
  • 1424年(応永31年)10月9日、将軍足利義量が参籠。
  • 1434年(永享6年)2月11日、焼失(看聞日記)。
  • 1869年(明治2年)、境内上地。
  • 1886年(明治19年)、現在の本堂を再建。

(日本歴史地名大系、国史大辞典)

八坂神社大政所御旅所が近く関係したか。

伽藍

子院

  • 薬王院:因幡堂執行職。大黒天、歓喜天、不動明王を祀る。八坂神社少将井御旅所少将井社を管理した(都名所図会)
  • 桃之坊:
  • 柳之坊:稲荷氷室秋葉、虚空蔵を祀る。聖護院末の若王子・円成寺を兼務したらしい。本山派の「諸国先達」の一つに挙げられている(『踏雲録事』)
  • 西之坊:金毘羅を祀る。医王寺。清閑寺を兼務したらしい。聖護院門跡の院室や「寺務」を兼務した。
  • 桂芳院:稲荷、不動、役行者を祀る
  • 長伯寺:裸形阿弥陀仏を祀る。二条天皇の后の御願で円仁が造立したという。
  • 金蓮寺:春日作の阿弥陀仏を祀る。誓願寺本尊(焼失)と同体だという。粟島明神、妙見菩薩を祀る
  • 角之坊:稲荷大明神を祀る


画像

資料

  • 因幡堂縁起絵巻
  • 中野玄三1983「因幡堂縁起と因幡薬師」[1]
http://shinden.boo.jp/wiki/%E4%BA%AC%E9%83%BD%E3%83%BB%E5%B9%B3%E7%AD%89%E5%AF%BA」より作成

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