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吉祥草寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2022年7月19日 (火)
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観音堂は役小角の生母の本地仏を祀る。 | 観音堂は役小角の生母の本地仏を祀る。 | ||
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2022年7月19日 (火) 時点における最新版
吉祥草寺(きちじょうそうじ)は、奈良県御所市茅原にある修験道の寺院。本尊は五大明王。役小角の生誕地とされる。葛城山系の霊場の一画をなす。修験道当山派の正大先達の一つ。本山修験宗大本山。茅原寺(ちはらでら)ともいう。金剛寿院と号す。山号は茅原山。鎮守は熊野神社。
歴史
熊野神社そばに産湯の井がある。役小角が誕生の時に大峰の深仙宿の香精水を守護する香精童子が現れ、大峰の瀑水で役小角を灌浴した。その水が地に落ちて、井戸となったという。
役小角の創建。吉祥草という草を用いて草庵を建てたという。 902年(延喜2年)、聖宝が再建。1349年(貞和5年)、兵火で焼失。応永年間再建。 中世には徳蔵院・真言院・千手院・泉良院などの子院があった。 金剛峰寺末だったが、戦後離脱。のち聖護院末となった。 観音堂は役小角の生母の本地仏を祀る。 開山堂には青年時代の姿を伝えるというあごひげのない役小角の像を祀っていた。廃絶。像は写経道場に遷座している。 役小角の生誕地としては大和・福田寺も知られる。 葛城山にも近く関係が深い。 1961年(昭和36年)の聖護院教団の分裂に際しては神変講社近畿連合会を中心とする本修験宗の総本山となる。 (日本歴史地名大系ほか)