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出典：安藤希章著『神殿大観』（2011-）

金刀比羅宮は、香川県仲多度郡琴平町（讃岐国多度郡）にある金毘羅信仰の総本社。祭神は大物主命。国幣中社。元神社本庁別表神社。現在は単立神社。金刀比羅本教を組織する。金刀比羅宮関連旧跡も参照。

目次 1 歴史 2 境内 3 組織 3.1 別当 3.2 大宮司・宮司 3.3 権宮司 4 画像 5 資料 5.1 美術関係

歴史

2020年10月20日、神社本庁を離脱。

境内

• 主基記念殿：大正大嘗祭主基田の神殿・神饌殿・稲実殿が1916年(大正5年)移築されたが台風で倒壊して撤去。

組織

別当

金光院

• 1宥範（1270-1352）<-1331->：1331年(元弘1年/元徳3年)善通寺誕生院再興。宥鑁。1352年(正平7年/文和1年)死去。
• 2宥遍（?-1570）<>：金毘羅大権現の神窟を開いて神罰を受けたという。1570年(元亀1年)死去。
• 3宥雅（）<-1579>：1573年(天正1年)金毘羅宝殿を建立。1579年(天正7年)長宗我部元親の侵攻にあたり堺に逃れた。
• 4宥厳（?-1600）<1584-1600>：1584年(天正12年)には在職。1600年(慶長5年)死去。
• 5宥盛（?-1613）<1601?-1613>：中興。1601年(慶長6年)には在職。金毘羅大権現の信仰を確立し金刀比羅本教教祖とされる。金刀比羅宮奥社祭神。1613年(慶長18年)死去。金剛坊。
• 6宥〓（?-1645）<1613-1645>：1613年(慶長18年)就任。1645年(正保2年)死去。〓は「目見」。
• 7宥典（?-1666）<1645-1666>：1645年(正保2年)就任。1666年(寛文6年)死去。1675年(延宝3年)死去とも。
• 8宥栄（?-1693）<1666-1691>：1666年(寛文6年)就任。1693年(元禄6年)死去。
• 9宥山（?-1736）<1691-1736>：1691年(元禄4年)就任。1736年(元文1年)死去。
• 10宥弁（?-1760）<1737-1760>：1737年(元文2年)就任。1760年(宝暦10年)、江戸で死去。
• 11宥存（?-1787）<1761-1787>：1761年(宝暦11年)就任。1787年(天明7年)死去。
• 12宥昌（?-1807）<>：1807年(文化4年)死去。
• 13宥彦（?-1811）<>：1811年(文化8年)死去。
• 14宥慎（?-1813）<>：1813年(文化10年)死去。
• 15宥学（?-1813）<>：1813年(文化10年)死去。
• 16宥怡（?-1844）<-1824>：1824年(文政7年)隠退。1844年(弘化1年)死去。
• 17宥天（?-1832）<>：1832年(天保3年)死去。
• 18宥日（?-1836）<>：1836年(天保7年)死去。
• 19宥黙（?-1857）<-1857>：1857年(安政4年)死去。
• 20宥常（1839-1892）<1857-1868>：1857年(安政4年)就任。1868年(明治1年)還俗。琴陵広常。

• 「象頭山金光院松尾寺の組織」[1]
• 「松尾寺伝法次第」[2]

大宮司・宮司

• 松野真維（1837-1910）<>：淡路出身の国学者。1837年(天保8年)（1836年(天保7年)とも）生。萩原広道に学ぶ。教部省に務めた後、金刀比羅宮宮司、丹生川上神社宮司、大麻比古神社宮司を歴任。1910年(明治43年)12月20日死去。74歳。著書『国学六家手翰』『三条演義翼』。
• 深見速雄（1841-1886）<1873-1886>：鹿児島藩士。1873年(明治6年)3月、事比羅宮宮司。1886年(明治19年)死去。
• 琴陵宥常（1839-1892）<1886-1892>：最後の別当。神仏分離で還俗。近現代の金刀比羅宮の基礎を築く。1886年(明治19年)金刀比羅宮宮司。帝国水難救済会を設立。
• 南光利（1867-1934）<1892-1895>：男爵。興福寺修南院に由来する奈良華族。広橋家出身。広橋胤保の五男。南光度の養子。1867年(慶応3年)生。1873年(明治6年)家督相続。1884年(明治17年)男爵。1892年(明治25年)から1895年(明治28年)まで金刀比羅宮宮司。1897年(明治30年)貴族院議員。1898年(明治31年)従四位。大礼使典儀官。1934年(昭和9年)12月1日死去。
• 中川武俊（1846-?）<1895-1898>：京都出身。京都府出仕。1891年(明治24年)、八坂神社宮司兼梨木神社宮司。1895年(明治28年)、金刀比羅宮宮司。没年不詳。（『神道人名辞典』）
• 神宮嵩寿（1849-1921）<1898-1898>：のち御嶽教4代管長。1898年(明治31年)金刀比羅宮宮司。（略歴は御嶽教#組織を参照）
• 琴陵光煕（1875-1946）<1898-1942>：久世通煕の二男。養子。1898年(明治31年)から1942年(昭和17年)まで金刀比羅宮宮司。県社司社掌管理局長（名誉職）。香川県護国神社を兼務。
• 琴陵重鑑（）<>：山口弘達の子。養子。
• 琴陵光重（1913-1994）<1948->：香川県神社庁長。著書『金刀比羅宮』、『金毘羅信仰』。金刀比羅本教を組織。1948年(昭和23年)金刀比羅宮宮司。

初代管長。

• 琴陵容世（1949-）<1995->：金刀比羅本教管長2代。1995年(平成7年)金刀比羅宮宮司。

権宮司

• 琴陵泰裕（）<2014->

画像

資料

• 「金刀比羅宮文書」：『新編香川叢書・史料篇2』[3]
• 『金光院叢書』[4]
• 『金毘羅山名所図会』[5]
• 「金毘羅大権現神事奉物惣帳」[6]
• 「松尾寺奉物日記之事」[7]
• 1907『金刀比羅宮記』[8]
• 1912『金刀比羅宮記』[9]
• 1922『金刀比羅宮記』[10]
• 1926『金刀比羅宮記』[11]

• 水野秋彦1882『金刀比羅宮御大祭記』[12]
• 1893『金刀比羅宮御由来―付琴平十二勝之事』[13]
• 松岡調1895『金刀比羅宮神境案内記』[14]
• 伊藤一郎1909『金刀比羅宮事件之評論』[15]
• 1909『讃岐めぐり―一名琴平道中記』[16]
• 永田是治1912『金刀比羅宮奥社三百年大祭参拝記念写真帖』[17]
• 宮武梅雅1919『仲多度郡誌』「金刀比羅宮」[18]
• 1933『讃岐郷土叢書4』「金刀比羅宮」[19]
• 1938『讃岐金石史』[20][21]
• 琴陵光熈1941『神代の琴平山』[22]
• 1941『官国幣社特殊神事調』「金刀比羅宮」[23]
• 1988『讃岐人物風景18』「琴陵光煕金刀比羅宮の近代化に努める」[24]
• 西牟田崇生2004『黎明期の金刀比羅宮と琴陵宥常』
• 2014「金刀比羅宮御本宮の造替」[25]

• 金刀比羅宮社務所第一課編1930『金刀比羅宮目録』[26]
• 金刀比羅宮社務所編1935『金刀比羅宮追加目録1』[27]
• 金刀比羅宮社務所文事課編1941『金刀比羅宮追加目録2』[28]

• 金刀比羅宮社務所編1928『金刀比羅宮風光図会上』[29]
• 金刀比羅宮社務所編1929『金刀比羅宮風光図会下』[30]
• 金刀比羅宮社務所第一課1932『金刀比羅宮祭儀図会』[31]
• 金刀比羅宮社務所編1934『金刀比羅宮舞曲図会』[32]

美術関係

• 片山克武1878『金刀比羅宮霊宝の記』[33]
• 1985『讃岐国琴平山金刀比羅宮神宝目録1』[34]
• 1985『讃岐国琴平山金刀比羅宮神宝目録2』[35]
• 金刀比羅宮社務所第一課1927『金刀比羅宮絵馬鑑1』[36]]
• 金刀比羅宮社務所第一課1936『金刀比羅宮絵馬鑑2』[37]
• 金刀比羅宮社務所第一課編1933『金刀比羅宮ニ於ケル宸翰』[38]
• 金刀比羅宮社務所文事課編1938『金刀比羅宮ニ於ケル御筆』[39]
• 金刀比羅宮社務所第一課1935『金刀比羅宮応挙画集』[40]
• 1940『金刀比羅宮由一画集』[41]
• 1960『重要文化財金刀比羅宮奥書院修理工事報告書』[42]
• 1965『重要文化財金刀比羅宮表書院修理工事報告書』[43]