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日蓮宗
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2024年5月21日 (火)
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- | [[曼荼羅本尊]] | + | *上田本昌1957「日蓮宗の本尊勧請形態」[https://www.jstage.jst.go.jp/article/ibk1952/5/1/5_1_114/_article/-char/ja/] |
+ | *上田本昌1957「本尊勧請形態の一考察」[http://doi.org/10.15054/00001250] | ||
+ | *久保常晴1984「下総型題目板碑考」 | ||
+ | *桑名法晃2013「日蓮聖人における本尊の形態」[http://doi.org/10.15054/00000099] | ||
+ | *中尾堯2013「京都本圀寺における本尊勧請の変遷」 | ||
+ | *中尾堯2015「日本仏教史における造形の意味ー特に本尊勧請をめぐって」[https://www.jstage.jst.go.jp/article/nbs/13/13/13_1/_article/-char/ja/] | ||
+ | *寺尾英智2016「中世日蓮宗における本尊の造像について」[https://www.jstage.jst.go.jp/article/ibk/65/1/65_120/_article/-char/ja] | ||
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+ | ===諸神=== | ||
+ | インド・中国など由来の[[護法神]]。日蓮宗では「諸天善神」と呼ぶことが多い。数多くの神々が信仰されるが、一方で謗法の現実世界からは善神は天上に去ってしまったとする「神天上法門」の教義もある。その場合、諸社諸堂は代わりに邪神が巣食っているとされ、拝むべきではないとされる。 | ||
+ | *[[帝釈天]]:曼荼羅本尊に勧請されている。柴又[[題経寺]]に祀る帝釈天が有名。 | ||
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+ | *三光天子 | ||
+ | **日天子:宝光天子。宝意日天子。本地仏は[[観音菩薩]]。富木常忍の信仰が厚かった(日蓮宗事典)。 | ||
+ | **月天子:名月天子。宝吉祥天子。本地仏は[[大勢至菩薩]]。 | ||
+ | **明星天子:普香天子。本地仏は[[虚空蔵菩薩]]。 | ||
+ | *[[大黒天]]:室町時代以降、日蓮宗でも福神として信仰されている。修法が伝わる。 | ||
+ | *[[摩利支天]]:日蓮宗では天女の姿で祀る。[[日親]]が特に信仰した。上野[[徳大寺]]の摩利支天が有名。 | ||
+ | *[[十羅刹女]]:曼荼羅本尊に勧請されている。富木常忍の信仰が厚かった(日蓮宗事典)。 | ||
+ | *[[妙見菩薩]]:法華経寺の檀那である[[千葉氏]]が守護神としていた。北辰菩薩。[[能勢妙見]]が有名。 | ||
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+ | ===神祇=== | ||
+ | 日本由来の神祇。日蓮宗の諸天善神に組み込まれている。 | ||
+ | *[[天照大神]]:[[曼荼羅本尊]]に勧請されている。日本国守護の神だが、日蓮宗の諸天善神の中では地位が高いとは言えない。 | ||
+ | *[[八幡大神]]:曼荼羅本尊に勧請されている。 | ||
+ | *[[三十番神]]:[[天台宗]]で生まれた信仰だが、京都布教の先駆者である[[日像]]が日蓮宗に取り入れた。関西の[[四条門流]]を中心に広まり、関東では[[中山門流]]の日高が三十番神を採用した。室町時代には[[吉田家]]と京都の日蓮宗各派の間で三十番神について争論となったが、[[吉田兼倶]]は「三十番神は日蓮が吉田家から相伝された」と公認を与えた。こうして門流を超えて各地の日蓮宗寺院に番神堂が建てられていき、三十番神は日蓮宗独自の信仰とすら認識されるようになった。 | ||
+ | *[[稲荷大神]]:[[妙教寺]]の[[妙教寺稲荷社|稲荷社]](最上稲荷)が有名。最上稲荷では「最上位経王大菩薩」と呼ばれる。[[鷹峰・円成寺]]では「常富明神」と呼ばれている。 | ||
+ | *[[三宝荒神]]:日蓮宗では竈の神として信仰される。[[普賢菩薩]]と習合し、普賢三宝荒神と呼ばれる。守札を配る寺院もある。 | ||
+ | *[[七面大明神]]:[[七面山]]の神。 | ||
+ | *[[清正公信仰]]:神格化された加藤清正。墓所の[[本妙寺浄池廟]]が総本社。 | ||
+ | *[[自雲霊神信仰]]:痔病平癒の神。岡田孫右衛門(1700-1744)が神格化された。江戸時代の流行り神。 | ||
+ | *妙法神:妙太郎・法太郎の二神。日蓮が教化した身延山にいた荒神・天狗という。妙法両大善神。 | ||
+ | *華経房日徳:小松原法難で日蓮を守護した僧侶。あるいは天狗的な存在か。[[藻原寺]]に祀られている。 | ||
==系譜== | ==系譜== | ||
===諸師=== | ===諸師=== | ||
*[[日蓮旧跡]] | *[[日蓮旧跡]] | ||
- | *[[ | + | *[[日蓮宗の人物旧跡]] |
===寺院=== | ===寺院=== | ||
*[[日蓮宗の本山寺院]] | *[[日蓮宗の本山寺院]] | ||
*[[日蓮宗の檀林寺院]] | *[[日蓮宗の檀林寺院]] | ||
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*[[日蓮宗久遠寺派の宗門史跡]] | *[[日蓮宗久遠寺派の宗門史跡]] | ||
*[[洛中法華二十一寺]] | *[[洛中法華二十一寺]] | ||
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*[[日蓮宗の教団]] | *[[日蓮宗の教団]] | ||
- | == | + | ==資料== |
- | + | *『法華諸国霊場記図絵並ニ定宿付』[https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818777]:日蓮宗関係の霊場など | |
+ | *『本化別頭仏祖統紀』[https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100160461/viewer/1] | ||
+ | *『日蓮宗大観』:歴代管長、一部本山歴代、寺院名簿 | ||
+ | *日蓮宗各本山名所図会[https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/823775/1] | ||
+ | *『本化聖典大辞林』[https://books.google.co.jp/books?id=RE3XBdKKSswC] | ||
[[category:系譜記事]] | [[category:系譜記事]] |
2024年5月21日 (火) 時点における最新版
日蓮宗系 現在の本山寺院 |
*宥清寺を除いて、日蓮宗系新宗教は収録せず。 |
目次 |
概要
日蓮宗(にちれんしゅう)は、鎌倉時代の僧日蓮が開いた『法華経』信仰の仏教宗派。日蓮門下、本化門下ともいう。現在では、山梨県南巨摩郡身延町の身延山にある久遠寺を祖山とする教団が「日蓮宗」を名乗るが、これを他教団と区別するため、本サイトでは便宜上「日蓮宗久遠寺派」と呼ぶこととし、「日蓮宗」は日蓮門下諸宗派の総称とする。
由緒
歴史
制度
信仰
本尊形式
- 曼荼羅本尊
- 首題本尊
- 一尊四士
- 二尊四士
- 一塔両尊
- 一塔両尊四士
- 釈迦一尊
- 上田本昌1957「日蓮宗の本尊勧請形態」[1]
- 上田本昌1957「本尊勧請形態の一考察」[2]
- 久保常晴1984「下総型題目板碑考」
- 桑名法晃2013「日蓮聖人における本尊の形態」[3]
- 中尾堯2013「京都本圀寺における本尊勧請の変遷」
- 中尾堯2015「日本仏教史における造形の意味ー特に本尊勧請をめぐって」[4]
- 寺尾英智2016「中世日蓮宗における本尊の造像について」[5]
諸仏
- 仏塔信仰
- 舎利信仰
- 多宝如来:
- 三仏:釈迦仏、多宝仏、十方分身諸仏
- 文殊菩薩:曼荼羅本尊に勧請されている。
- 普賢菩薩:曼荼羅本尊に勧請されている。
- 本化四菩薩
- 上行菩薩:曼荼羅本尊に勧請されている。
- 無辺行菩薩:曼荼羅本尊に勧請されている。
- 浄行菩薩:曼荼羅本尊に勧請されている。
- 安立行菩薩:曼荼羅本尊に勧請されている。
- 不軽菩薩
- 不動明王:曼荼羅本尊に勧請されている。
- 愛染明王:曼荼羅本尊に勧請されている。
- 観音菩薩
諸神
インド・中国など由来の護法神。日蓮宗では「諸天善神」と呼ぶことが多い。数多くの神々が信仰されるが、一方で謗法の現実世界からは善神は天上に去ってしまったとする「神天上法門」の教義もある。その場合、諸社諸堂は代わりに邪神が巣食っているとされ、拝むべきではないとされる。
- 帝釈天:曼荼羅本尊に勧請されている。柴又題経寺に祀る帝釈天が有名。
- 梵天:曼荼羅本尊に勧請されている。
- 鬼子母神:曼荼羅本尊に勧請されている。雑司が谷の法明寺鬼子母神堂や入谷真源寺の鬼子母神が有名。荒行の神としても信仰され、法華経寺鬼子母神堂などがある。
- 四天王:曼荼羅本尊に勧請されている。善国寺の毘沙門天が比較的有名。
- 三光天子
- 大黒天:室町時代以降、日蓮宗でも福神として信仰されている。修法が伝わる。
- 摩利支天:日蓮宗では天女の姿で祀る。日親が特に信仰した。上野徳大寺の摩利支天が有名。
- 十羅刹女:曼荼羅本尊に勧請されている。富木常忍の信仰が厚かった(日蓮宗事典)。
- 妙見菩薩:法華経寺の檀那である千葉氏が守護神としていた。北辰菩薩。能勢妙見が有名。
- 二十八宿:
- 龍神:
- 弁財天:
神祇
日本由来の神祇。日蓮宗の諸天善神に組み込まれている。
- 天照大神:曼荼羅本尊に勧請されている。日本国守護の神だが、日蓮宗の諸天善神の中では地位が高いとは言えない。
- 八幡大神:曼荼羅本尊に勧請されている。
- 三十番神:天台宗で生まれた信仰だが、京都布教の先駆者である日像が日蓮宗に取り入れた。関西の四条門流を中心に広まり、関東では中山門流の日高が三十番神を採用した。室町時代には吉田家と京都の日蓮宗各派の間で三十番神について争論となったが、吉田兼倶は「三十番神は日蓮が吉田家から相伝された」と公認を与えた。こうして門流を超えて各地の日蓮宗寺院に番神堂が建てられていき、三十番神は日蓮宗独自の信仰とすら認識されるようになった。
- 稲荷大神:妙教寺の稲荷社(最上稲荷)が有名。最上稲荷では「最上位経王大菩薩」と呼ばれる。鷹峰・円成寺では「常富明神」と呼ばれている。
- 三宝荒神:日蓮宗では竈の神として信仰される。普賢菩薩と習合し、普賢三宝荒神と呼ばれる。守札を配る寺院もある。
- 七面大明神:七面山の神。
- 清正公信仰:神格化された加藤清正。墓所の本妙寺浄池廟が総本社。
- 自雲霊神信仰:痔病平癒の神。岡田孫右衛門(1700-1744)が神格化された。江戸時代の流行り神。
- 妙法神:妙太郎・法太郎の二神。日蓮が教化した身延山にいた荒神・天狗という。妙法両大善神。
- 華経房日徳:小松原法難で日蓮を守護した僧侶。あるいは天狗的な存在か。藻原寺に祀られている。