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律宗の人物旧跡
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
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*[[道宣]](596-667):唐の湖州出身。銭氏。[[終南山]]に住し、南山律宗(四分律宗)の開祖。'''南山律師'''。'''南書大師'''。'''澄照律師'''。 | *[[道宣]](596-667):唐の湖州出身。銭氏。[[終南山]]に住し、南山律宗(四分律宗)の開祖。'''南山律師'''。'''南書大師'''。'''澄照律師'''。 | ||
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*'''湛睿'''(1271-1347):凝然、禅爾に師事。[[下総東禅寺]]などに住す。[[武蔵称名寺]]第3代長老となる。華厳学の大家でもあった。金沢文庫に多くの仏典の写本を残す。'''本如'''。 | *'''湛睿'''(1271-1347):凝然、禅爾に師事。[[下総東禅寺]]などに住す。[[武蔵称名寺]]第3代長老となる。華厳学の大家でもあった。金沢文庫に多くの仏典の写本を残す。'''本如'''。 | ||
*'''文観'''(1278-1357):真言律宗西大寺流の僧。[[立川流]]の大成者。[[播磨一乗寺]]で学び、叡尊のもとで律僧となる。[[大和竹林寺]]長老。[[報恩院流]]を学ぶ。[[東寺]]大勧進、[[醍醐寺]]座主を歴任。'''弘真'''、'''文観房殊音'''、'''小野僧正'''。 | *'''文観'''(1278-1357):真言律宗西大寺流の僧。[[立川流]]の大成者。[[播磨一乗寺]]で学び、叡尊のもとで律僧となる。[[大和竹林寺]]長老。[[報恩院流]]を学ぶ。[[東寺]]大勧進、[[醍醐寺]]座主を歴任。'''弘真'''、'''文観房殊音'''、'''小野僧正'''。 | ||
+ | *[[円観]](1281-1356):[[法勝寺]]を復興。[[後醍醐天皇]]に仕える。[[遠国四戒壇]]を設立。鎌倉[[宝戒寺]]開山。'''慧鎮'''('''恵鎮''')。'''慈威和尚'''。 | ||
*[[導御]](1311-1223):大和出身。大鳥広元の子。[[法金剛院]]、[[壬生寺]]の中興。唐招提寺証玄に師事。[[法隆寺]]夢殿で[[融通念仏]]を広めるように[[聖徳太子]]の託宣を得る。壬生寺、[[清涼寺]]などの大念仏会を実施した。'''円覚十万上人'''。 | *[[導御]](1311-1223):大和出身。大鳥広元の子。[[法金剛院]]、[[壬生寺]]の中興。唐招提寺証玄に師事。[[法隆寺]]夢殿で[[融通念仏]]を広めるように[[聖徳太子]]の託宣を得る。壬生寺、[[清涼寺]]などの大念仏会を実施した。'''円覚十万上人'''。 | ||
2015年5月28日 (木) 時点における版
目次 |
中国
日本
奈良時代
- 道セン(702-760):律宗・華厳宗の来日僧。唐の許州出身。衛氏。洛陽大福先寺の定賓に律を学ぶ。戒師を求める栄叡らの招請で菩提僊那らとともに来日し、東大寺大仏開眼の呪願師を務めた。『華厳経章疏』を初めて伝え、日本華厳宗の祖でもある。
- 栄叡(?-749):律宗の入唐僧。美濃出身。戒律の師を求めて天平5年(733)に普照とともに入唐。道センの招聘に成功。さらに鑑真の渡来に画策するが、その最中、端州龍興寺で客死。
- 普照(生没年不詳):律宗の入唐僧。戒律の師を求めて天平5年(733)に栄叡とともに入唐。道セン、鑑真の招聘に成功。東大寺唐禅院に住し、西大寺大鎮となる。業行。
- 鑑真():来日僧。東大寺戒壇院、唐招提寺を創建。
- 法進(709-778):天台宗の来日僧。唐の申州(あるいは明州)出身。王氏。鑑真に師事し、律と天台を学んだ。揚州白塔寺にいた。師とともに天平勝宝5年(753)に来日。鑑真の東大寺戒壇院創建を助け、その初代戒和上となった。東大寺唐禅院に住す。
- 豊安(764-840):三河出身。唐招提寺如宝に師事。唐招提寺5世となり伽藍整備を進める。平城上皇に授戒。
- 義静(生没年不詳):来日僧。鑑真に師事。揚州興雲寺住職。唐招提寺で経蔵を整備。
- 思託():来日僧。鑑真に師事し、ともに来日。
- 如宝():来日僧。鑑真に師事し、ともに来日。
- 法載():来日僧。鑑真に師事し、ともに来日。法蔵。
平安時代
鎌倉時代
- 俊ジョウ(1166-1227):真言律宗泉涌寺流の開祖。泉涌寺開山。月輪大師、大興正法国師。
- 覚盛(1194-1249):真言律宗。大和出身。東大寺で自誓受戒。唐招提寺を復興。大悲菩薩。
- 叡尊(1201-1290):真言律宗西大寺流の開祖。大和出身。興福寺の学侶慶玄の子。醍醐寺叡賢に師事。東大寺で自誓受戒。思円房。興正菩薩。
- 円晴:
- 忍性(1217-1303):大和出身。伴氏。真言律宗西大寺流。叡尊、覚盛に師事。鎌倉・極楽寺を創建。四天王寺別当。忍性菩薩。
- 円照(1220-1277):東大寺の僧。東大寺戒壇院中興と言われる。大和出身。藤原氏。叡尊、禅恵、良忠に師事。東大寺戒壇院主。円爾にも師事。東大寺大勧進職。実相。
- 凝然(1240-1321):東大寺の僧。伊予出身。藤原氏。延暦寺戒壇院で受戒。東大寺円照に師事。華厳、倶舎、律、三論、法相、天台、真言、禅、浄土の各宗に精通し、『八宗綱要』などを記す。東大寺戒壇院長老、唐招提寺長老を務める。示観房。凝然大徳。示観国師。
- 宣瑜(1240-1325):叡尊に師事。伊勢・弘正寺住職を経て西大寺3代長老。花園天皇の帰依を受けた。浄覚。
- 湛睿(1271-1347):凝然、禅爾に師事。下総東禅寺などに住す。武蔵称名寺第3代長老となる。華厳学の大家でもあった。金沢文庫に多くの仏典の写本を残す。本如。
- 文観(1278-1357):真言律宗西大寺流の僧。立川流の大成者。播磨一乗寺で学び、叡尊のもとで律僧となる。大和竹林寺長老。報恩院流を学ぶ。東寺大勧進、醍醐寺座主を歴任。弘真、文観房殊音、小野僧正。
- 円観(1281-1356):法勝寺を復興。後醍醐天皇に仕える。遠国四戒壇を設立。鎌倉宝戒寺開山。慧鎮(恵鎮)。慈威和尚。
- 導御(1311-1223):大和出身。大鳥広元の子。法金剛院、壬生寺の中興。唐招提寺証玄に師事。法隆寺夢殿で融通念仏を広めるように聖徳太子の託宣を得る。壬生寺、清涼寺などの大念仏会を実施した。円覚十万上人。
南北朝・室町時代
近世
- 賢俊良永():法隆寺の僧。
- 良永(1585-1647):真言律宗。対馬出身。高野山の円通寺を復興。法隆寺北室院や叡福寺を兼務。
- 湛海(1629-1716):真言律宗の僧。伊勢出身。山田氏。宝山寺の開山。仏像彫刻の名匠。宝山律師。
- 慈山妙立(1637-1690):天台律宗安楽院派の開祖。美作出身。和田氏。最初、山城花山寺で禅を学ぶが、天台宗に転派。比叡山で修行するが、日本天台宗伝統の大乗戒を否定し、南山律を主張したため、異議として追放された。のち輪王寺宮公弁法親王が安楽律院流として認め、延暦寺安楽律院の中興の祖とみなされた。唯忍子。
- 霊空光謙(1652-1739):天台律宗安楽院派の第二祖。筑前出身。岡村氏。慈山妙立に師事。安楽律院流を興隆し、安楽律院住職となった。江戸の寛永寺浄名律院や日光の輪王寺興雲律院も開いた。光舜。幻々庵。有門庵。
- 智幽(1666-1752):天台律宗安楽院派の第三祖。伊勢出身。茨木氏。慈山妙立、霊空光謙に学ぶ。50ほどの寺院を開いたという。玄門
- 慈雲(1718-1804):真言律宗正法律流の祖。上月氏。摂津大坂出身。雲伝神道を創唱。慈雲尊者。