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駒形神社
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
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2022年8月11日 (木) 時点における版
駒形神社 こまがた じんじゃ | |
概要 | 駒ケ岳の神を奉斎する神社。 |
奉斎 | 駒形神 (土岐昌訓論文) |
所在地 | 岩手県奥州市水沢区中上野町1-83 |
所在地(旧国郡) | 陸奥国胆沢郡 |
所属(現在) | 神社本庁 |
格式など | 式内社・国幣小社・別表神社 |
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目次 |
概要
歴史
- 802年(延暦21年)1月:『日本紀略』に「陸奥国三神」が坂上田村麻呂の東征に霊験があったと記す。
- 802年(延暦21年)頃:坂上田村麻呂、胆沢城を築城。
- 坂上田村麻呂、煤孫村で倒れた愛馬を葬り、馬頭観音堂を建立。
- 850年(嘉祥3年):円仁、馬塚の由来を聞き、馬峰寺(煤孫寺)を建て、駒岳権現宮(新山)を建立した。
- 851年(仁寿1年)9月2日:陸奥国駒形神、正五位下(文徳実録)。
- 862年(貞観4年)6月18日:従四位下(三代実録)。陸奥国では最高位。
- 924年(延長2年):『延喜式』に記載。
- 1314年(正和3年):馬峰寺堂守の宮松が京都聖護院で修行して貴徳院の号を授かった。
- 江戸時代:山頂の本宮の造替は仙台藩と盛岡藩が交互に20年ごとに担当した。
- 寛永年間:岩崎城代の柏山明和が御駒堂を建立し、駒ケ岳の里宮とした。
- 1870年(明治3年):神仏分離に伴い、馬峰寺は煤孫寺と改称し、駒形権現宮は古館神社と改称した。
- 1870年(明治3年):岩崎御駒堂を駒形神社と改称した。
- 1871年(明治4年)5月14日:駒形神社(山頂本社)、国幣小社に列格。
- 1872年(明治5年)11月:水沢塩竈神社の社殿を駒形神社仮遥拝所とした。のち正式な遥拝所となる。水沢塩竈神社は境内の春日神社に仮遷座合祀。
- 1874年(明治7年)11月:水沢塩竈神社、仮遷座していた春日神社社殿を本社とする。
- 1896年(明治29年)8月:水沢塩竈神社、社地を駒形神社と分割して独立した神社となる。
- 1903年(明治36年)1月:山上の本社から御神体を奉遷し遥拝所を駒形神社本社とした。山頂の神社は奥宮とした。水沢塩竈神社を編入し、摂社となる。
境内
組織
宮司
- 『国幣小社駒形神社誌』[1]
代数 | 名前 | 生没 | 在職 | 略歴 |
---|---|---|---|---|
1 | 三雲辰成 | 生没年不詳 | 1871-1873 | 磐井県士族。水沢県典事を兼務。1871年(明治4年)6月から1873年(明治6年)7月8日まで駒形神社宮司。 |
2 | 亘理隆胤 | 1848-1916 | 1873-1874 | 宮城県士族。仙台藩佐沼亘理家当主。1848年(嘉永1年)生。戊辰戦争で秋田に進軍。教導職権大講義。1873年(明治6年)7月8日から1874年(明治7年)1月31日まで駒形神社宮司。岩木山神社権宮司。1889年(明治22年)初代佐沼町長。第七十七国立銀行設立発起人。1916年(大正5年)死去。 |
3 | 遠山虚舟 | 生没年不詳 | 1874-1877 | 茨城県士族。1874年(明治7年)1月31日から1877年(明治10年)5月25日まで駒形神社宮司。教導職大講義。遠山熊之助。 |
4 | 二見清六 | 1826-1890 | 1877-1890 | 南部藩士。歌人。盛岡出身。島川鎌満の子。1826年(文政9年)生。1849年(嘉永2年)藩主擁立問題で閉門。1868年(明治1年)、戊辰戦争で奥羽連盟として従軍して官軍と戦う。降伏時に官軍との折衝役に当たり、官軍退去後の勤番を命じられた。1877年(明治10年)5月16日、駒形神社宮司。1890年(明治23年)8月23日死去(官報。10月5日死去とあるのは誤りか)。65歳。墓所は正伝寺。島川成一。瀬蔵。蘆園。 |
5 | 島川竹介 | ?-1893 | 1890-1893 | 岩手県士族。1886年(明治19年)4月17日、靖国神社主典。1890年(明治23年)伊勢神宮主典。1890年(明治23年)10月3日、駒形神社宮司。1893年(明治26年)9月6日、在職で死去(官報)。 |
6 | 磐瀬弘治 | 生没年不詳 | 1893-1896 | 福島県出身。1893年(明治26年)11月29日駒形神社宮司。翌月従七位。1896年(明治29年)4月29日、石上神宮宮司。10月、従六位。1897年(明治30年)8月13日から1899年(明治32年)2月24日まで伊佐須美神社宮司。1942年(昭和17年)1月まで特定郵便局長を務めた。 |
7 | 浅井清長 | 生没年不詳 | 1896-1900 | 静岡県出身。青山八幡宮の社家。1880年(明治13年)7月28日、駿河浅間神社主典。1887年(明治20年)4月14日、小国神社禰宜。1896年(明治29年)4月29日、駒形神社宮司。従八位。1900年(明治33年)11月30日、丹生川上神社宮司。1901年(明治34年)大和神社宮司。1906年(明治39年)正六位。著書『懐旧録』。 |
8 | 戸田忠友 | 1847-1924 | 1900-1902 | 子爵。元宇都宮藩主。奏者番。寺社奉行。1900年(明治33年)11月30日から1902年(明治35年)2月3日まで駒形神社宮司。(略歴は宇都宮二荒山神社#組織を参照) |
9 | 長谷外余男 | 1890-1973 | 1902-1903 | 1902年(明治35年)2月3日から1903年(明治36年)2月5日(6日)まで。(略歴は、熱田神宮#組織を参照) |
10 | 竹間清臣 | 1863-1923 | 1903-1907 | 熊本県士族。1863年(文久3年)生。1881年(明治14年)10月5日、河尻神宮社掌。1903年(明治36年)2月5日6日、駒形神社宮司。同年従七位。1907年(明治40年)4月25日、浅間大社宮司。霊山神社宮司。1914年(大正3年)7月、日光二荒山神社宮司。高良大社宮司。1923年(大正12年)3月、在職で死去。 |
11 | 当山亮道 | ?-1936 | 1907-1910 | 新潟県出身の神職。1907年(明治40年)4月25日から1910年(明治43年)12月28日まで駒形神社宮司。従七位。(略歴は、平安神宮#組織を参照) |
12 | 大井田斎 | 1860-1924 | 1910-1913 | 歌人。東京府士族。1910年(明治43年)12月28日から1913年(大正2年)3月19日まで駒形神社宮司。従七位。(略歴は、広瀬神社#組織を参照) |
13 | 大東延慶 | 1850-1921 | 1913-1915 | 奈良県士族。1850年(嘉永3年)生。1913年(大正2年)3月19日から1915年(大正4年)5月7日まで駒形神社宮司。1921年(大正10年)3月21日死去。従七位。厳の屋。 |
14 | 横山鉄五郎 | 生没年不詳 | 1915-1924 | 栃木県出身。札幌神社主典。1915年(大正4年)5月7日から1924年(大正13年)1月24日まで駒形神社宮司。正七位。 |
15 | 松島浅之助 | 生没年不詳 | 1924-1930 | 和歌山県出身。1924年(大正13年)1月24日、駒形神社宮司。正七位。1930年(昭和5年)7月30日、忌宮神社宮司。出石神社宮司を経て1944年(昭和19年)伊弉諾神社宮司。1947年(昭和22年)退任。 |
16 | 野村暲治 | 生没年不詳 | 1930-1936 | 賀茂御祖神社禰宜を経て1930年(昭和5年)7月30日、駒形神社宮司。1936年(昭和11年)6月、白山比咩神社宮司就任。 |
17 | 前田勝也 | 1900-1981 | 1936-1939 | 山形県出身。1931年(昭和6年)国学院大学神道部卒。1936年(昭和11年)駒形神社宮司。1939年(昭和14年)8月28日、鹿児島神宮宮司。(略歴は、北海道神宮#組織を参照) |
18 | 河田晴夫 | ?-1978 | ?-1942 | 熱田神宮禰宜を経て1939年(昭和14年)8月28日、駒形神社宮司。1942年(昭和17年)9月21日、尾張大国霊神社宮司。陸軍少尉。(略歴は、松尾大社#組織を参照) |
19 | 水島稔 | 生没年不詳 | 1942-? | 陸軍軍曹。住吉大社禰宜を経て1942年(昭和17年)9月21日、駒形神社宮司。 |
山下知躬 | 1910-1990 | 1945-1990 | 北海道出身。1910年(明治43年)生。1931年(昭和6年)国学院大学高等師範部卒。1932年(昭和7年)日枝神社主典。1939年(昭和14年)甲斐・浅間神社禰宜。1943年(昭和18年)札幌神社禰宜。1944年(昭和19年)塩竈神社禰宜。1945年(昭和20年)5月、駒形神社宮司。1990年(平成2年)8月3日死去。 | |
藤原正良 | 生没年不詳 | 1990-1991 | 岩手県神社庁長。盛岡八幡宮宮司。1990年(平成2年)12月20日から1991年(平成3年)3月31日まで特任宮司。 | |
22 | 山下知彦 | ?-2009 | 1991-2009 | 山梨県出身。1991年(平成3年)4月1日、駒形神社宮司。2009年(平成21年)3月18日死去。 |
23 | 山下明 | 2012- | 2012年(平成24年)5月1日、駒形神社宮司。 |
権宮司
- 高平真藤()<>:
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参考文献
- 土岐昌訓 平成7「旧官国幣社と延喜式内社」『神社史の研究』