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伊勢神宮関連旧跡
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2024年1月12日 (金)
(伊勢から転送)
伊勢神宮関連旧跡 |
目次 |
概要
伊勢神宮
祭場
皇大神宮宮域
- 第一鳥居内祓所:第一鳥居の奥の右側にある。大祓、重要な祭典の修祓、遥拝式を行う。
- 忌火屋殿前祓所:忌火屋殿の前にある。諸祭典の修祓を行う。
- 御手洗場:五十鈴川の河原。1692年(元禄5年)、桂昌院が石敷を寄進。
- 川原祓所:瀧祭神の奥にある。五十鈴川沿い。式年遷宮で遷御の前日に御装束神宝や神職の修祓を行う。
- 神楽殿:銅板葺入母屋造。1978年(昭和53年)12月22日開殿。神楽殿、御饌殿、神札授与所が並ぶ。御神楽を奉納できる。龍虎石や赤玉石と呼ばれる名石がある。
- 五丈殿:神楽殿のすぐ東に隣接する。摂末社の遥祀祭典、式年遷宮饗膳、雨天時の大祓・修祓・遥拝式などを行う。かつては五丈殿のほか九丈殿、四丈殿があり、あわせて直会殿と呼ばれた。
- 玉串行事所:内宮正宮の石階の近くの参道両側にある。石壺がある。式年遷宮の遷御や奉幣で、勅使や神職らが玉串を供える際、正宮に入る前にここで太玉串を受け取る。
- 御贄調舎:内宮正宮の石階下にある。豊受大神の神座となる石畳がある。鰒に忌刀で刻みを入れ塩を加える神事が行われる。
- 四丈殿:
- 丸山祭場:毎年の大麻用材伐始祭を行う祭場。宇治橋の西の山上の森の中にある。
- 山口祭場:神宮司庁庁舎の近くにある大岩?式年遷宮の山口祭を行う祭場。山口祭場は外宮にもある。
- 外幣殿:正宮板垣外の西北にある。一時保管する
- 忌火屋殿:正宮の西にある。忌火を起こし、神饌を調進する。
- 荒祭宮遥拝所:
- 外宮遥拝所:
豊受大神宮宮域
- 祓所:第一鳥居の奥の左手にある。奉幣祭の時の修祓を行う。
- 神楽殿:神楽殿と神札授与所がある。平成12年12月14日に開殿。御神楽を奉納できる。
- 九丈殿:摂末社所管社の遥祀祭典を行う。
- 五丈殿:雨天時の修祓、式年遷宮饗膳などを行う。
- 大庭:九丈殿と五丈殿の前庭。かつては玉串行事が行われた。今も式年遷宮の玉串行事はこの場所で行う。式年遷宮の幣帛読合もここで行う。「一本榊」(廻榊)と呼ばれる榊が立ち、祭典を終えた神職が冠に付けた木綿(ゆう)を外してこの榊に掛けたという。
- 四丈殿:正宮外玉垣内にある
- 御饌殿:正宮板垣内の東北にある。外宮にのみある。内宮正宮、外宮正宮、内宮相殿神、外宮相殿神、内宮別宮、外宮別宮の神座があり、毎日「日別朝夕大御饌祭」が行われている。
- 外幣殿:正宮板垣内の西北にある。幣帛殿とも呼ばれた。
- 忌火屋殿:正宮の北、参道沿いにある。忌火を起こし、神饌を調進する。日別朝夕大御饌祭の神饌もここで調進する。
- 忌火屋殿前祓所:
- 多賀宮遥拝所:正宮東敷地の南にある。多賀宮を遥拝する。
- 川原祓所:正宮東敷地の南にある。俗に「三ツ石」という石積がある。南にある「中の御池」は元は川だった。
- 山口祭場:式年遷宮の山口祭を行う祭場。下御井神社の北隣にある。山口祭場は内宮にもある。
その他
調進関係
伊勢神宮御料地 伊勢神宮式年遷宮旧跡 伊勢神宮御杣山 御木曳旧跡
祭祀者
名 | 家 | 概要 |
---|---|---|
荒木田一門氏神社 | 一門 | 三重県伊勢市宇治館町岩井田山。祖神天見通命を祭る。元は小社村にあった。1486年(文明18年)岩井田山に移転。1908年(明治41年)に伊勢・宇治神社に合祀。 |
小社神社 | 一門 | 三重県度会郡玉城町小社曽根。荒木田氏一門の産土神。皇大神宮末社。 |
韓神山 | 一門 | 三重県伊勢市楠部町。祖神天見通命を祭る。荒木田一門の山宮か。 |
守武霊社 | 一門 | 三重県伊勢市宇治。荒木田守武を祀る。伊勢・宇治神社に合祀。 |
法泉寺 | 一門 | 三重県伊勢市宇治中之切町。荒木田氏(一門)の氏寺。真言宗。廃絶。 |
湯田神社 | 一門 | 三重県伊勢市小俣町湯田。皇大神宮摂社。荒木田氏が祀ったという。 |
荒木田二門氏神社 | 二門 | 三重県度会郡玉城町上田辺。祭神は天見通命。廃絶。 |
荒木田二門山宮 | 二門 | 三重県度会郡玉城町積良。祖先を祀る「山宮祭」の祭場だった。 |
津布良神社 | 二門 | 三重県度会郡玉城町積良。荒木田氏の祖先祭祀と関連か。皇大神宮末社。 |
田宮寺 | 二門 | 三重県度会郡玉城町田宮寺。荒木田氏(二門)の氏寺。長徳年間、荒木田氏長が創建。真言宗。現存。 |
田宮寺神社 | 二門 | 三重県度会郡玉城町田宮寺。御船殿跡がある。 |
棒原神社 | 二門 | 三重県度会郡玉城町上田辺。荒木田氏二門の産土神。皇大神宮摂社。 |
坂手国生神社 | 二門 | 三重県度会郡玉城町上田辺。皇大神宮摂社。 |
天覚寺 | 二門 | 三重県伊勢市二見町茶屋。二見ケ浦にあった。荒木田成長が創建。内宮の法楽を担った。廃絶。 |
荒木田墓地 | 三重県伊勢市宇治浦田。 | |
盛広院 | 三重県伊勢市宮後。浄土宗。荒木田氏の堤盛広が創建。浄土宗。明治に廃絶。 | |
弘安寺 | 所在地不詳。荒木田助行が創建。廃絶か。 |
- 御厨跡:
- 神〓(鳥墓神社)
参宮
- 参宮街道
- 天武天皇伊勢神宮遥拝所
教化
仏教関係
- 伊勢大神宮寺
- 松尾観音寺:三重県伊勢市楠部町。行基が参宮の際に創建。現存。
- 円光寺:三重県伊勢市中村町。宇治山田神社に隣接。道宝の参籠した旧跡という。廃絶。
- 三宝院:三重県伊勢市八日市場町。坂社の前に石碑。廃絶。
- 氏寺
- 大中臣氏
- 慶宝寺:三重県伊勢市岡本。祭主大中臣輔親が創建。真言宗。もとは釈尊寺といい、最初は三重県度会郡度会町大野木にあったとも、一之木町越坂にあったともいう。豊臣秀吉によって復興。明治に廃絶。
- 蓮華寺:三重県度会郡度会町棚橋。大宮司大中臣宗幹の娘婿の興胤(覚禅)が創建。醍醐寺との関係を深め、真言宗となる。通海(大中臣氏)が中興し、法楽寺と称した。足利尊氏に親しい賢俊が入り、北朝の拠点となったため、南朝軍と北朝軍が奪い合う地となった。戦国時代には衰退した。1717年に梅香寺の要誉信知が復興、蓮華寺に復称し、浄土宗となった。現存。
- 蓮台寺:三重県伊勢市勢田町。祭主大中臣永頼が創建。普賢菩薩を祀った。廃絶。
- 正寿院:三重県伊勢市岩渕。大宮司河辺家の菩提寺。赤門寺。現存。
- 大覚寺:大中臣千枝が創建。定尋(祭主大中臣公長の兄)が「大覚寺別当」を務めた。廃絶か。
- 荒木田氏
- 度会氏
- 大中臣氏
- 神宮本地仏奉斎寺院
- 勧進所
- その他
- 世義寺:三重県伊勢市岡本。修験道当山派。伊勢神宮関係の代表的な寺院。現存。
- 欣浄寺:三重県伊勢市一之木。浄土宗。法然旧跡。現存。
- 伊勢大日坊:真言宗。内宮の風宮(風日祈宮)の北にあった。もと穀屋と称し、寄進された供米を収蔵していた。廃絶。
- 建国寺:三重県伊勢市宇治浦田。臨済宗。廃絶。足利将軍家ゆかり。神宮支配下にあった。現在の愚狂庵という施設のあたりという。
- 太江寺:三重県伊勢市二見町江。真言宗。現存。本尊は千手観音菩薩。真言宗醍醐派。二見興玉神社の元宮がある。
- 神照寺:三重県伊勢市宇治館町。西行ゆかり。西行谷。廃絶。三重県営総合競技場敷地内。
- 寂照寺:三重県伊勢市中之町。徳川家ゆかり。月僊が住す。浄土宗。現存。
- 成覚寺:重源が参詣した時に随行の諸僧が宿所とした。
- 国束寺:三重県度会郡度会町平生にある天台宗寺院。現存。本尊は十一面観音。聖徳太子が天照大神の神勅を受けて国束山に創建したという。四天王寺末。和宗。四天王寺関連旧跡。
- 遍照院:三重県伊勢市楠部町。尾崎遍照院。
- 興光寺:三重県伊勢市。廃絶。宇治郷にあった。跡地不詳。弘正寺と同じく真言宗西大寺流。1369年に恵観という学僧がいた。
- 法住院:三重県伊勢市浦口。現存。四天王寺末。和宗。本尊は不動明王。仁和年間に円珍が創建。1556年(弘治2年)に清重が中興。和宗。寺号は山安寺。山号は華慶山。鎮守の稲荷堂が信仰を集めているようだ。
- 広徳寺:宇治今在家。内宮御師差配の寺。
- 養徳寺:宇治中之切。?
- 明覚寺:三重県伊勢市鹿海。廃絶。
- 日蓮大誓願霊場
- 妙見堂?
- 浄土真宗本願寺派伊勢教堂:廃絶。
- 伊勢丹生・神宮寺
- 新福寺:神宮典略[1]
宇治六坊
真言山伏の寺だという。神宮典略[2]
周辺
墓地
- 荒木田墓地:荒木田守武墓、荒木田氏経墓
- 中村墓地:三重県伊勢市中村町。菩提山神宮寺の「曼陀羅石」が残る。
- 薗田家墓所
- 荒木田泰国墓
- 宇治土公家墓所
- 足代弘訓墓
- 天神丘墓地:御師の白米家の墓地。荒木田久老の墓。
- 浦口町墓地:荒木田麗女墓
- 今北山墓地:三重県伊勢市宇治浦田。宇治橋供養塔、十三仏石塔がある。荒木田末寿墓
- 大世古墓地:
- 慶光院墓地:
- 妙見山墓地:三重県伊勢市岩淵。河辺精長の墓。
- 一誉坊墓地:
- やすらぎ公園墓地:古神道仙法教の墓地や伊勢祖霊社の鎮魂殿がある。
- 五輪塔:叡尊の墓という説がある。
伊勢信仰の広まり
参考文献
脚注